今月から私たちの身近な食べ物「落花生」についてエッセイを書かせて頂きます。
落花生は、その名よりもピーナッツと呼んだ方が、通りが良く、世界中で食べられているワールドフードです。
英語では”Peanuts”あるいは”Groundnuts”と呼ばれます。
ピーナッツとその名前にナッツを含んでいますが、空中で実を結ぶナッツではなく、落花生の名前が示すとおりに「花が落ちて実が生じる」マメ科の作物です。
落花生は、南米原産で、紀元前3500年のペルーの遺跡から殻などが見つかっていることから、最初に人が栽培したのはペルーであろうと言われています。
16世紀初頭に、世界的に貿易が盛んになると、南米から、アフリカ、インド、ヨーロッパなどに持ち込まれ、一気に世界中に広がっていきました。日本へは、江戸時代に中国から琉球を経由して持ち込まれたと言われています。
しかし、落花生の本格的な栽培は明治時代になってからで、現在では、千葉県、茨城県などの関東や鹿児島県や宮崎県などの九州で栽培されています。
現在では、落花生は世界で2100万ヘクタールの農地で栽培され、毎年3400万トンが生産されています。
世界一の生産地は中国(42%)、インド(18%)、アメリカ(10%)と続きます。
現在、世界で作られているピーナッツの種類は大きく分けると4種です。
”Virginia”(バージニア)、”Runner”(ランナー)、”Spanish”(スパニッシュ)、そして”Valencia”(バレンシア)です。
日本ではこの中のバージニアタイプがよく利用されています。
今回は落花生の歴史を書かせて頂きましたが、上記のように落花生は古くから私たちの身近にある食材のために、その健康効果についてはあまり関心が寄せられていませんでした。しかし、今、世界中でその健康効果に注目が集まっています。
次回からは、そのひとつずつを紐解いていきたいと思います。どうぞ、宜しくお願い致します。