殻付き落花生を食べるときに、殻を剥いた後に、あなたは薄皮も一緒に取り除きますか?
本エッセイの第2回目にも書かせて頂きましたが、落花生の薄皮にはたくさんのポリフェノールが含まれています。ポリフェノールとはたくさんのフェノール(昔は石炭酸と言われ、消毒薬として使われていた)が連なったもので、地球上の生き物はほとんど持っています。このポリフェノールがほぼすべての生き物に含まれるのには意味があります。私たちは、宇宙の中でも非常に稀な環境で暮らしています。それは、「酸素が多く」、「紫外線や放射線が少ない」環境です。宇宙は水素が71%、ヘリウムが27%で酸素は1%も含まれません。一方で、地球は47%が酸素で出来ています。このように私たちは極端に酸素に晒された環境で進化して来たのです。また、人類は宇宙から来るたくさんの紫外線や放射線が大気によって遮られてきたために、紫外線や放射線に抵抗力を持ちません。これら酸素や紫外線から身体を守ってくれるのがポリフェノールです。もちろん、我々人間の身体の中には酸素や紫外線から身体を守ってくれる酵素(例えば、SOD)が備わっています。しかし、防御の壁を超えてしまうような病気やストレス、過度の運動などの場合には、これら酵素だけでは足りません。食品から摂るポリフェノールのような抗酸化物質が必要となって来るのです。
落花生やナッツに含まれるフェノール量を表に示しています。落花生の欄を見て頂くとフェノール量は0-420mg/100gと書いてあります。これは、薄皮を剥くとフェノールは零、薄皮が付いていると420mg/100gとたくさん含まれるという意味です。薄皮が嫌だという方は、薄皮ごと落花生をミキサーで粉砕して、ピーナッツバターのようにして食べるのも良いでしょう。
この他にも、落花生の薄皮には、長寿遺伝子に働きかけるレスベラトロールなども含まれています。レスベラトロールというと葡萄を連想する方が多いのですが、落花生の薄皮にもたくさん含まれるのです。
落花生の抗酸化物質・ポリフェノールを上手に摂りたいものです。